2012年09月25日

épisode / V.S.O.P 第一夜 「再 会」 -scene:3-








        :サンドリオンの店内 -----

       SE:ミキシング・グラスに氷(3〜4個)が入れられる ---
        :そこへカナディアン・ウイスキー(2/3)と
         ドライ・ベルモット(1/3)、アロマチック・ビターズ(1d)が
         それぞれ入れられ、バースプーンで軽くステアされる ---
        :ミキシング・グラスにストレーナーがかぶせ、グラスに注ぎ ---
        :仕上げにレッド・チェリーがカクテルピックに刺されてグラスに
         沈められる -----


マスター 「失礼いたします ... どうぞ」


        :グラスが置かれる -----


マサヤ  「どうも ...
      それにしても奇遇だな ... いや、奇跡かもしれないな、こんなのは。
      自分の作品でノーベル文化賞でも貰ったような気分だね ... 最高だよ」

レイコ  「あなたがそんなもの貰える訳ないでしょ ... あり得ないわ ... 」

マサヤ  「そうだよ ... その通り、あり得ないね。
      でもこの世の中で、そのあり得ないことの一つや二つが現実にあり得る事
      だってたまにはある ... 今夜のようにな」


         :レイコ、グラスのカクテルを一口 -----


レイコ  「 ... ここへはよく来るの? あれからも」

マサヤ  「いいや ... 今夜、久しぶりさ ... あれから5年ぶりぐらいかな ...
      ねえ、マスター」

マスター 「そうですね ... 同じ頃にお二人とも、お見えにならなくなりましたので ... 」

レイコ  「そう ... あれ以来なの ... 」

マサヤ  「いつ日本へ?」

レイコ  「今朝方 ... 」

マサヤ  「ますます奇遇だな ... 帰国して早速、こうして顔を合わせられるなんて。
      千載一遇ってのは、まさにこのことなのかな」

レイコ  「あなたも変わってないみたいね ... 」

マサヤ  「あなたもって?」

レイコ  「さっきマスターと話してたの。
      世の中は変わったけど、マスターとこのお店はあの頃のままだってね」

マサヤ  「それでボクも、その変わってない仲間のメンバーだと?」

レイコ  「そうね ... 」

マサヤ  「そりゃないよ ... それじゃまるで博物館の標本じゃない」

レイコ  「そんな意味じゃないって ...
      第一あなた、そんな言い方マスターに失礼じゃなくて? ねえ、マスター」

マスター 「いいえ、とんでもございません」

マサヤ  「それじゃそれは、どんな意味なんだ? 一体」

レイコ  「だから ... 
      時間の隔たりなんか関係なくて、いいものはいつまでたってもいいし
      悪いものはいつまでたっても悪いってことを言いたかったの」

マサヤ  「それって、問題発言だな ... 」

レイコ  「どうして」

マサヤ  「今の口ぶりだと ... どういいように解釈しても、ボクはいい例えじゃなくて
      むしろ後の悪い方に値するような気がするんだけどな ... 」

レイコ  「そう思うなら、そう思ってなさいよ ... 」

マスター 「お二人とも、お久しぶりに会われたのですから、話題を少し変えられてみては
      いかがでしょうか ...?」

マサヤ  「話題を ... 」

レイコ  「変える?」

マスター 「それにはまず ... お二人のグラスで乾杯されるべきかと思いますが ... 」

マサヤ  「乾杯って ... ?」

レイコ  「どうして ... ?」

マスター 「今宵はお二人にとって ... 再会の宴なのですから ... 」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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