2012年06月27日

épisode / ジン来夢.part:W -scene:3-






         :サンドリオンの店内 -----

        SE:シェーカーにキューブアイスが入れられる -----
         :そこへドライ・ジン(1/2)、クレーム・ド・バイオレット(1/4)
          レモンジュース(1/4)が入れられ --- シェイクされる
         :カクテルグラスが用意され ---
         :静かに注がれる -----


マスター 「お待たせいたしました ... どうぞ」


         :グラスが置かれる -----


ジ ン  「どうも。
      ... 微かにスミレの香りがするんですね、このカクテルは」

マスター 「クレーム・ド・バイオレットという、リキュールが醸し出す香りです」

ジ ン  「バイオレット・リキュールか ...
      それで名前のわりには紫色したカクテルなんだ」

マスター 「そうですね ...
      確かに『ブルームーン』と言う名前でありながらも、透明感のある薄い
      紫色したカクテルですね ...
      しかしその神秘的な透明感のある薄い紫色が、時には何色に見えるかで
      心の色がわかるとも言われています ... 」

ジ ン  「さすがマスター ... 博学ですね」


         :ジン、カクテルを見つめながら -----


ジ ン  「そうか ... 心の色か ... 」

マスター 「いかがですか ...? 今、その目の前にあるカクテルは、クリアな薄い
      紫色に見えるでしょうか ...? それとも ... 」

ジ ン  「そう言われると ... 満更、ブルーに見えないこともないかな ... 」

マスター 「それこそが今のご自分の、心の色と言うわけです ... 」

ジ ン  「ブルー ... か」


         :男、カクテルをゆっくりと一口 -----

         :沈黙 -----


ジ ン  「(ポツリと)彼女来ました? あれから ... 」

マスター 「しばらくお見えには ... 」

ジ ン  「しばらくって ... じゃ、あれから来なかったんだ、マスミ ... 」

マスター 「そういうことになりますね ... 」

ジ ン  「そうか ... そうなんだ ... 」

マスター 「でもついこの間、ふらりとお見えになりました ... お久しぶりに。
      ... ちょうど、今夜のお客様のように ... 」

ジ ン  「エッ ...?」

マスター 「やはりブルーな雰囲気を漂わせて ... 」

ジ ン  「 ... そうですか」


         :男、タバコを取り出し ---
         :ジッポーで火をつける --- が、火が点かない ---
         :何度か試すが、やはり火が点かない ---
         :マスター、ライターの火を差し出す -----


マスター 「どうぞ」

ジ ン  「どうも ... 」

マスター 「今夜はジッポーの調子が良くないようですね ... 」

ジ ン  「マスターとのあの賭け以来、二度目かな ... 火が点かなかったのは」

マスター 「そうなんですか ... 」

ジ ン  「でも ... いよいよこれで終わりですね、やっぱり ... 」

マスター 「やっぱり ...?」

ジ ン  「このジッポー ... 実は彼女 ... マスミからもらったものなんですよ ... 」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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