2012年05月23日

épisode / パール来人.part:V -scene:1-






      長針短針 ... 彼と彼女 -----
      長針が過ごす時の成り行きは
      短針が刻む時間のすべて -----
      たとえそれぞれに違う周期でも
      同じ文字盤上での微妙な関係 -----
      背中合わせや隣同士
      時には一つに重なることも -----
      彼と彼女の二人の時計は
      今はまだほんの少し -----


        SE:マンションの廊下に響くヒールの音 --- やがて止まる
         :ノブにキーが差し込まれ、回す ---
         :ドアの開く音 ---
         :ヒールを脱ぎ --- 部屋の灯りのスイッチが入れられる


マスミ  「(深いため息)フゥーッ ... 今日は少し酔ったかな ... 」


        SE:マスミ、上着を脱ぐ ---
         :スイッチが入り、部屋にジャズが流れる -----


マスミ(Na) あれは先週の金曜日 ... つまり2月14日 ...
      俗に言われる聖バレンタインデーのその夜 ...
      私は彼以外の男性と、同じ時間を過ごした ...
      これで三度目 ...
      確かに何かに怯えている自分がいるはずなのに ...
      気がつくともう一人、別の自分が何かにときめいている ...
      そしてそんな時 ... 私の目の前には、彼以外の男性がいる。

      彼の口元から現れるタバコの煙がまだ真新しい距離に私が存在し
      私のオーデコロンの匂いが漂う範囲にその人が存在している .....

      今はまだ求めることもなく、求められることもない微妙な距離 ...
      そんな彼との関係が ... 壊れてしまった ...
      ... あのバレンタインデーの夜に -----


         :ジャズが消え -----


      初恋の彼に手渡した、ある種の厳粛な儀式めいた意識の告白とはまったく
      別の意思表示のチョコレートが、二人のそれまでのテリトリーを意図も簡単に
      壊してしまった ...

      私はそれから、自分の居場所を本当に見失ったようだった ...

      そんな矢先に ... もう一人の自分を目覚めさせてしまうような品物が
      私の手元に届いた ...


         :女、シャワーを浴びる -----


      その瞬間から、何をどうすればいいのかわからなくなり ...
      気がつくと私は、あの店のドアの前にいた ...
      ある品物をもって -----



         :回想 -----

         :ドアの開く音 -----


マスター 「いらっしゃいませ、ようこそ ... 」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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