2012年10月11日

épisode / V.S.O.P 第四夜 「哀 愁」 -scene:1-








ナレーション  想い出の欠片が優しい罠に姿を変え ...
        心の余白が甘い嘘に染められた時 ---
        過去というベールに覆われていた真実が
        予期せぬ心の誤算を誘う ---

        男は過去に別れを告げようとし ...
        女は言い知れぬ淋しさに浸る ---

        そう ...

        それはちょうど一晩限りの
        微熱のような軽いメランコリー ---

        その胸にちりばめられた可憐な想い出の欠片は
        今、セピアの色から淡いぶるーへ ---
        すべてが曖昧な心模様の
        男と女の情景 ---

        そして今 ...
        それぞれの色に染まりはじめた二つのハートが
        ここに交差した ---
        真新しい恋の予感を告げるかのように ---


         SE:微かな波の音 -----


        その第四話は ...
        泡沫に抱かれた仄かな想いまでもが見えそうな ...
        そんな長い夜に始まった -----


レイコ(Na) 優しい罠だと思ってた ---
      たった一枚のあの名刺は ... 
      出会った頃から今日までの8年前と何も変わらない
      あの人が想いを込めた優しい罠だと思っていたのに ---

      ホントのところは ...
      私が過去というドレスを身に纏い、追憶という仮面を被っていたなんて ---

      自分一人で、勝手に心で駆け引きしてた ---
      あの人があの頃のまま、時間を止めて待ってたなんてこと、あり得るはずない
      のに...

      馬鹿みたい、私 ... まるで三文ピエロね ---


        SE:レイコ、ゆっくりと歩き出す --- ヒールの音


      やはり5年という時の流れは ...
      ときめきをわずかなアクシデントに変え、切なさを仄かなアバンチュールに
      変えた... そして ...
      あの頃の二人の想いでさえ ... 今では過ぎ去った日々のほんのひと時を彩る、
      短いエピソードに ---


         :レイコ、ふと立ち止まり -----


     「(ポツリと)やっぱり終わってたのよね ... あの時にここで ... 」


         :微かな波の音 -----


     「確かあの夜も ...
      波の音だけが聞こえてくる ... こんな静かな夜だったっけ ... 」


         :波の音 -----





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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