2012年09月10日

anecdote / 雨色のレシピ Last File -Page:3-









         :遠くに聞こえる船の汽笛 ---
         :カモメの鳴き声 ---
         :ここはとある波止場 ---
         :そこへジンたちを乗せたタクシーが止まる -----


ドライバー「この辺で降りた方がいいと思うね ... あまり近づくと、気付かれるから ...
      折角、苦労してここまで追っかけて来たんだからね」

ジ ン  「感謝の極みだぜ、青い目の運ちゃんよ。奴の車は見失ったがな ... 」

ドライバー「 Okay, okay. Do not worry.(大丈夫、大丈夫 ... 心配ないよ)」

アサミ  「先生、とにかく降りて捜しましょう ... 」

ジ ン  「そうだな ...(ドライバーに)それじゃな青い目の運ちゃんよ ... 達者でな」

ドライバー「こちらこそ、楽しかったです ... I wish you good luck(幸運を祈ります)」


         :タクシーのドアが開く ---
         :アサミとジンが降りる ---


ドライバー「ア、お客さん!」

ジ ン  「何だ ...?」

ドライバー「結局、お客さんのビジネスは ...?」

ジ ン  「(微かに笑い)フッ ... フィリップ・マーロウってところかな ... 」

ドライバー「オーッ! フィリップ・マーロウ! 
      Amazing! It is cool! Please do your best! Goodbye.
     (素晴らしい! カッコいいですね。頑張ってください! さよなら。)」


         :走り去るタクシー -----


ジ ン  「変わった奴だぜ ... 」

アサミ  「これからが大変ですね、先生 ... 」

ジ ン  「とにかく、この波止場のどこかに奴がいることは確かだ ... 
      捜しださなきゃならんな」

アサミ  「でもどうやって、このだだっ広い倉庫街からあの男を見つけ出すんですか ...?
      考えただけでも気が遠くなりますよ、私 ... 」

ジ ン  「実を言うと ... 俺もその意見に同感なんだな ... 」


         :遠くに聞こえる船の汽笛 ---
         :カモメの鳴き声 ---
         :倉庫街を歩き出す二人 ---


アサミ  「駄目ですよ、先生 ... 人一人捜しだすには広すぎますよ、ここは ... 」

ジ ン  「ごもっともな意見だな ... 」

アサミ  「何か目印でもつけててくれればよかったんですけどね、あの男 ... 」

ジ ン  「いっそのこと、大声で名前でもよんでやるか ...? 案外、返事して出て来たり
      してな」

アサミ  「先生 ... この期に及んで、まだ心に余裕があるんですね」

ジ ン  「俺の心は昔から、どんな時にでも余裕を持て余してる ... 」

アサミ  「それってひょっとして、単に鈍感なだけじゃないんですか ...?」

ジ ン  「たまに、そういう指摘をされるな ... 」

アサミ  「(深いため息)ハァ ... この先思いやられるわ ... 」


         :やがてある倉庫の前で、一台の車を見つけるジン -----


ジ ン  「ン ...?」

アサミ  「どうかしたんですか?」

ジ ン  「あの車、確か見覚えがある ... 」

アサミ  「見覚えがあるって?」

ジ ン  「あれは確か ... 」

アサミ  「先生 ... 」

ジ ン  「そうか ...! あの時か ... 」

アサミ  「思い出したんですね、先生!」

ジ ン  「あの車は ... あの晩、俺を襲った車だ ...!」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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