2012年08月10日

anecdote / 雨色のレシピ File-U -Page:1-








         :サンドリオンの店内 -----

         :ジンとマリコ、そして佐山がいる -----


ジ ン  「経緯はわかった ... 早速調べてみよう ... 」

マリコ  「お願いするわ ... 」

佐 山  「しっかり頼んだぞ」

ジ ン  「さすがに弁護士だけあって、口数が多いんだな」

佐 山  「何を ...!」

マリコ  「佐山さん ...!」

佐 山  「は、はい ... 」

マリコ  「それじゃ私はこれで...
      何かあったら、ここへ連絡をくれればいいわ ... よろしくね」

ジ ン  「わかった ... 」

マリコ  「ごちそうさま、マスター ... 」

マスター 「ありがとうございました ... 」

マリコ  「今度また、寄せて頂くわ ... マスターのカクテルは逸品だから ... 」

マスター 「恐れ入ります ... またのお越しを、お待ちしております ... 」

マリコ  「おやすみなさい ... 」

マスター 「お気をつけて ... 」


        SE:ドアの開く音 -----


マリコ  「 ... また降り出すかもしれないわね ... 雨」



 --- ナレーション それは静かに始まった .....
          雨色のベッドに横たわる街が
          軽い寝息を立てる中で ---

          それは静かに始まった .....
          その姿を琥珀色に変えた夜の海が
          波打ち際で囁くように ---

          そしてそれは、静かに始まった .....
          グラスの中でカクテルを彩る氷のような
          冷たく妖艶な輝きに誘われて -----



ジ ン  「それにしても、様にならんな ...
      携帯電話持ってながら、料金滞納で使えないなんてのは」

マスター 「いいえ ... 様になってましてよ ... ジンさんの場合は」

ジ ン  「(軽く笑い)マスターも中々どうして ... 含蓄あるセリフ、口にするんだな」

マスター 「 ... 恐縮です」

ジ ン  「お蔭でこの前金の使い道を、早速思いついた ... 」

マスター 「使い道をですか ...?」

ジ ン  「電話代を払うってことさ」

マスター 「確かに ... いの一番の使い道ですね ... 」


         :店内の電話が鳴る ---
         :マスター、受話器を取る -----


マスター 「はい、サンドリオンでございます ...
      --- --- はい、いらっしゃいます。しばらくお待ちください ...
      (ジンに)男性の方から、お電話ですが ... 」

ジ ン  「ありがとう ...
      (受話器を取り)もしもし、加納だが ...
      --- ウン ... --- ウン ... そうか ... わかった。
      じゃ、今度会った時に礼は弾む。... それじゃな」


         :ジン、電話を切る -----


ジ ン  「今の電話で、早速情報が舞い込んできたよ」

マスター 「それなりのお友達がいらっしゃるんですね」

ジ ン  「なーに、警察時代からの子飼いの男がいてね ... そいつの情報は中々のもの
      なんだ ... 」

マスター 「そうでしたか ... 」

ジ ン  「現にちょうど3日前、北野の救急病院にそれらしい男が担ぎ込まれたらしい ...
      早速出掛けてみるとするかな」


         :ジン、グラスを一気に空ける -----


ジ ン  「それじゃマスター ... 行くよ」

マスター 「お気つけて ... 」

ジ ン  「夢のようだね ... マスターにそんなセリフ言ってもらえるなんてのは」

マスター 「(含み笑い)夢でしたら、こんなに優しくはなかったのでは ...?」

ジ ン  「(微かな笑い)確かに、そうだったな ... 」


         :ジン、店を出る --- ドアの閉まる音
         :マスター、カウンターを片付けようとして
          ジンの忘れものに気が付く -----


マスター 「 ... ジンさんの携帯電話 ... 」


         :マスター、急いで店の外へ -----


マスター 「ジンさん! お忘れ物です!」

ジ ン  「(立ち止まり)... ン?」


         :その時、ジンに向かって猛スピードの車が -----


マスター 「ハツ! ... 危ない ...!」


        SE:車のスリップ音 -----





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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