2012年08月03日

anecdote / 雨色のレシピ File-T -Page:1-








        SE:微かな雨音 ---

          :やがて ...
           電話で誰かと話す女の声が聞こえてくる -----


マリコ  --- そう ... わかったわ。
       それじゃ、その店の前で落ち合うことにしましょう。

     --- そうね ... どうやら雨も降り出したようだし、30分後ぐらいで
       どうかしら?

     --- それじゃ ... あ、待って。それでその店の名前は?
     --- サンドリオン ... わかったわ .....


        SE:女、受話器を置く -----


マリコ  「バール・サンドリオン、か ... 」



 --- ナレーション それは静かに始まった .....
          今日一日の喧騒に少し疲れ気味の街が
          雨色に染まり行く中で ---

          それは静かに始まった .....
          この季節に少しセンチな空の涙が
          ガラスを伝う雫のように ---

          それは静かに始まった .....
          人知らずしてプロローグを告げるかのような
          微かな雨音にまぎれて -----



マスター 「いつ頃の事なの?」

ジ ン  「2年ほど前かな」

マスター 「どこで ...?」

ジ ン  「港の倉庫街 ... そう、ここから近いな、すぐの所だ」

マスター 「誰かいたの ... 」

ジ ン  「ああ、相棒がいたね ... 生真面目な奴が一人いた」

マスター 「それで?」

ジ ン  「それでって?」

マスター 「それでどうしたの? あなたとその相方の二人で、追い詰めた犯人を一体
      どうしたの ...?」

ジ ン  「(微かな笑い)フッ ... なんか尋問されてるみたいだな、今夜は。
      そういえば ... あの時とよく似てるな、この雰囲気 ... 」

マスター 「あの時 ...?」

ジ ン  「そう、あの時。... 俺が査問会でお偉方に、ゴタゴタ尋問されてたあの時に
      そっくりだな ... フフフフフ ... 」

マスター 「ごまかさないで ... 」

ジ ン  「 ... 何をだ?」

マスター 「あなたは無抵抗の犯人を撃ったのよ ... それも背中から ... 」

ジ ン  「逃げようとする奴に銃口向けりゃ、誰だって背中から撃つことになるさ」

マスター 「罪の意識はないの ...?」

ジ ン  「犯罪者は、奴らだ」

マスター 「 ... そう ... そういう考え方なの ... 」

ジ ン  「そう。そういう考え方なんだ」

マスター 「 ... それじゃ私もその考え方にちなんで、態度を取るわ ... 」

ジ ン  「 それは ... どういう意味かな? マスター」

マスター 「こういう意味よ ... 」


        SE:銃声 -----






タグ: 雨音 雨色
posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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