2012年07月16日

épisode / シンデレラ イマージュ part-T -scene:2-






         :サンドリオンの店内 -----       


マスター 「イツカ ... めずらしいお名前ですね ... 」

イツカ  「みんなそう言う ... 変わった名前だって。
      でも私は結構気に入ってるの、このイツカって響きが ... 」

マスター 「そう言われれば ... 何気ない優しさを感じさせる響きですね」

イツカ  「マスターって、素敵な女性ですね ... 」

マスター 「どうしてでしょうか ...?」

イツカ  「今まで私の名前をそんな風に言ってくれた人なんていなかったもの ...
      何だか嬉しいな ...
      あ、やだー、私 ... まだ何もオーダーしてなかったんだ ...
      ごめんなさい、マスター」

マスター 「いいえ、お気になさらないでください」

イツカ  「それがね、マスター ... 私、今夜は絶対にカクテルを飲みたいと思ってるの」

マスター 「カクテルを、ですか?」

イツカ  「そう、カクテルを。
      でも私、カクテルってものを生まれてから今日まで、ただの一度も飲んだこと
      がないの ... だから ... 」

マスター 「だから ... ?」

イツカ  「だから私、いったい何を注文していいのかわからないんです ... 」

マスター 「そうでしたか ... 」

イツカ  「普段はビールかワインを飲むぐらいで、それ以外のものなんて口にしたことが
      なくて ...
      それに、今夜はせっかくこんな素敵なお店に来たんだから、絶対にカクテルを
      と思うんだけど ... 」

マスター 「それではご注文の方は、私にお任せ願えますでしょうか」

イツカ  「そうえ願えればありがたいです ... !」

マスター 「かしこまりました ... それではしばらくお待ちください」


        SE:ゴブレットグラスに3、4個のキューブアイスが入れられ ---
         :そこへ赤ワイン(1/2)が入れられる ---
         :ジンジャエール(1/2)が注がれて ---
         :軽くステアされる -----


マスター  「おまたせいたしました ... どうぞ」


         :グラスが置かれる -----


イツカ  「どうも ... ありがとうございます ...
      ワインの赤がとても綺麗な色してる ...
      マスター ... これ、なんてカクテルなんですか?」

マスター 「はい。それは『キティ』と呼ばれるカクテルです」

イツカ  「キティ ...?」

マスター 「先程、普段飲まれるのが、ビールかワインぐらいとおっしゃられてたので
      ワインの赤をベースにしたカクテルをお作りいたしました ... 」

イツカ  「なるほど ... 」


         :女、カクテルをゆっくりと一口 -----


マスター 「いかがでしょうか ... お気に召されましたでしょうか」

イツカ  「ウン ... 軽い口当たりですごく飲みやすい ...
      赤ワインの香味と色が、ジンジャエールで優しくソフトになってる ... 」

マスター 「お客様にぴったりなカクテルではないかと ... 」

イツカ  「私にぴったりって ...?」

マスター 「キティという、このカクテルの語源の一つが ...
      可愛い子猫という意味なんです ... 」

イツカ  「可愛い、子猫 ... 」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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