2012年07月04日

épisode / 来夢来人 [ジン来夢/パール来人.part:X] -scene:4-






         :サンドリオンの店内 -----


ジ ン  「久しぶり ... 元気だったか ...?」

マスミ  「ウン ... いつも通り ... 相変わらずって感じかな ... 」

ジ ン  「この間は一体どうしたんだよ ...
      人の誕生日にわざわざ呼び出しておきながら ... 」

マスミ  「ごめんなさい ... そんなつもりじゃなかったんだけど ... 」

ジ ン  「じゃあ、どんなつもりだったんだよ ... 」

マスミ  「それは ... 」


         :男、タバコをゆっくりと一口 -----

         :二人の間を静かに流れるジャズ -----


ジ ン  「ま、いいか ...
      今更済んだこと、とやかく言ったところで何も始まらないもんな ...」

マスミ  「 ... ごめん ...」

ジ ン  「もういいよ ... 」


         :男、カクテルを一口飲み -----


ジ ン  「何も飲まないのか ...?」

マスミ  「私、今は ... 」

ジ ン  「マスターに悪いだろ ... 何か頼めよ」

マスター 「... いいえ、よろしいんです ... ご無理なさらないでください。
      何か口にされたくなられましたら、お申し付けくださいませ ... 」

マスミ  「ごめんなさい ... マスター」

ジ ン  「今日はやけに素直だな ... 」

マスミ  「いつもそうだったわ ... 」

ジ ン  「そうかな ... 」

マスミ  「あなたこそ、全然素直じゃないくせに ... 」

ジ ン  「どういう意味だよ、それは」

マスミ  「だってあの時でも ... あなたが素直に自分の気持ちを話してくれたら
      こんなことにはならなかった ... 」

ジ ン  「こんなことって、どんなことだよ」

マスミ  「ジン ... 」

マスター 「失礼ながら ... お二人とももう少し、ご自分に素直になられてはいかがで
      しょうか ... 」

ジ ン  「自分に ... 」

マスミ  「素直 ... 」


         :つかの間の沈黙 -----


ジ ン  「 ... 誕生日にここへオレを呼びだしたのは、どういうつもりだったんだ ...?」

マスミ  「 ... それは ...」

ジ ン  「それは?」

マスミ  「 ... マスター、預かって頂いてたもの ... いいですか」

ジ ン  「預けてたもの ...?」

マスター 「かしこまりました ... 」


         :マスター、サイドボードから箱を取り出し --- カウンターへ


マスター 「どうぞ ... 」

マスミ  「ありがとうございます ... 」

ジ ン  「それは ...?」

マスミ  「あの日は ... これをあなたに渡そうと思って、逢うつもりだった ... 」


         :女、男に箱を差し出す ----


ジ ン  「これを、オレに ...? 」


         :男、箱の中からグラスを取り出し -----


ジ ン  「 ... バカラのカクテルグラス ... 」

マスミ  「前から言ってから ...
      一度そのグラスでジンのカクテルを飲みたいって ... 」

ジ ン  「マスミ、お前 ... 」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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