2012年07月01日

épisode / 来夢来人 [ジン来夢/パール来人.part:X] -scene:1-






        SE:タクシーが止まり --- ドアの開く音
         :女、タクシーに乗り ---


マスミ  「 すみません、ポートタワーの方までお願いします ... 」


        SE:ドアが閉まり ---
         :走り出すタクシー -----


マスミ(Na)そう ... あれは先週の土曜日 -----
      浅い眠りの中で私を起こすかのように、ベッドサイドで着信音が鳴った -----


         :回 想 -----

         :着信音 -----


      一度 ... 二度 ... 三度と ...
      真夜中のコールは囁くように私の耳元で鳴り続ける ---
      ボードの時計は1時10分を差していた -----

      --- こんな時間に一体、誰 ...? ---

      そう思いながら取った電話の向こうから聞こえた声は、久しぶりに聞く声
      だった -----

      --- ジン? ---


ジ ン  「もしもし ... オレ ... 」

マスミ   --- 間違いなく、彼だった ---

ジ ン  「来週の金曜日 ... あの店に来てくれ ... 」

マスミ  「どうしたの急に ... ねえ、ジンったら ... 」


         :電話の切れる音 ---


マスミ(Na)二ヶ月ぶりに聞いた彼の声は ... 妙に懐かしく思えて ---
      しばらくの間、優しく私の耳元で響いていた .....

      --- 私、やっぱり彼を ... ---

      ... 心の中でゆっくりと、彼の存在を再認識し始める自分がいた ...

      その数日後、私はあの人と会った ... 東京へ行く前日の夜のことだった。
      プロポーズの返事もあやふやなままで向かえたその夜は、ジンとの電話の
      こともあって、結局答えを出せないままに、過ごした夜だった .....

      あの人はそんな私の心の中を知っているかのように、終始普段通りに優しく
      振る舞い、東京へ旅立って行った .....

      それが三日程前の出来事 -----
      そして今夜 ... ジンが言った約束の金曜日 ...

      ... 私の手元には今、あの人から別れ際に渡された一枚の切符がある ---

      明日の午前10時2分、新神戸発のぞみ12号10号車、座席番号7のAという
      東京行きの切符が ---





タグ:切符 電話
posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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