2012年06月07日

épisode / ジン来夢.part:V -scene:3-







         :サンドリオンの店内 -----


ジ ン  「実は明日 ... と言っても正確にはもう今日になるけど ...
      ボクの誕生日なんですよ ... 」

マスター 「2月29日、ですね ... 」

ジ ン  「そう ... やっかいな日に生まれたもので、閏年なんですよね、これが。
      だからまともな誕生日が4年に一度しかこない ...
      そんな理由もあって、今の彼女と付き合いだしてから今年が始めて、ボクの
      本当の誕生日を迎える年だったんです」

マスター 「確かに、そのようにお話されてました ... 」

ジ ン  「そんな事言ってたんですか、マスターに」

マスター 「お祝いしてあげたいとも、おっしゃられてましたが ... 」

ジ ン  「あいつ ... それで誕生日になってすぐのサンドリオンに来て欲しいって
      ことだったんでしょうかね ... 」

マスター 「きっとそうでしょうね ... 」

ジ ン  「でも正直なところ ... 何を今更って心境なんですよ ... 」

マスター 「どうしてそう ... ?」

ジ ン  「ボクに連絡してきたその数日後に彼女はまた、男と会ってたんですよ ...

マスター 「何方かがまた、見かけられたのでしょうか?」

ジ ン  「そうですね ... 今度はかなり衝撃的でしたね ... 」

マスター 「衝撃的?」

ジ ン  「そう ... それもかなり強烈でしたね ... 」


          :男、ジッポーのライターのフタを開け -----


ジ ン  「何せボク自身が見たんですからね ... 」


          :男、荒々しくフタを閉める音 -----

          :沈黙 -----


マスター 「それで、もう彼女とはお会いにならないと ... 」


ジ ン  「普通じゃないでしょうか、それが」

マスター 「それでもここの店へいらっしゃった ... 」

ジ ン  「例の以心伝心ってやつでしょうね」

マスター 「以心伝心 ...?」

ジ ン  「ボクも彼女も ... 今夜が最後だと感じてるんですよ ... だから ...
      サヨナラの挨拶をするために、今夜ここへ来たんです ... 」

マスター 「そういうものでしょうか ... 」

ジ ン  「エ ...?」

マスター 「以心伝心のお二人なら ... 言葉以上の何かがあるのではないでしょうか ... 」

ジ ン  「言葉以上の何か ... 」





posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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