2011年08月21日

止まり木 / 第三夜 -scene:1-






マスター(Na)止まり木とは.....
     それは流離い飛ぶ鳥の、翼休めし静寂の場-----

     また止まり木とは.....
     それはつかの間の微睡みに、刹那の夢見し安逸の場-----

     そして止まり木とは.....
     それは夜の帳に覆われた街に、ひっそりと佇む静穏の酒場-----

     さて.....  今宵、その止まり木に訪れし方は-----


         :サンドリオンの店内 -----

        SE:グラスに氷が入れられる -----
         :カクテルベースが注がれステアされる音 -----
         :ライムが添えられてグラスが置かれる -----


マスター 「お待たせいたしました ... どうぞ」

男    「どうも ... 」


         :男は少し溜め息をつき、ゆっくりと飲み干す -----

        SE:グラスに響く氷の音 -----


男    「(再び溜め息)フゥーッ ... すいません、もう一杯ください ... 」


         :グラスを置く -----


マスター 「今夜はやけに、ペースがお早いんですね ... 」

男    「エッ?」

マスター 「いつもですと一口目は、ゆっくりと味わっていらっしゃったので ... 」

男    「ええ、まあ ... でもよく知ってますね、そんなこと」

マスター 「決まってジン・ベースのカクテルをオーダーされますので ... 」

男    「 ... 週に一度、来るか来ないかのペースなのに ... すごいですね。 でも、他にも
      いるでしょ? そういう人 ... 」

マスター 「確かにそうですね ... でも ... 」

男    「でも、何です?」

マスター 「お二人でお見えになり、しかもいつも同じオーダーをされる方というのは ...
      そういらっしゃるものではございません ... 」

男    「なるほどね ...(微かに笑って)フッ ... そうかもしれないな ... 」


        SE:グラスに氷が入れられる -----
         :カクテルベースが注がれステアされる音 -----
         :ライムが添えられてグラスが置かれる -----


マスター 「どうぞ ... 」

男    「確かに ... いつもと違うよな ... 」


         :男、グラスを持ちながら少し揺らす -----


男    「 ... それじゃ、マスター ... リクエストにお応えして、今度はいつもの感じで
      ゆっくりと味わってみますよ ... 」


        SE:男、ゆっくりと、一口 -----


マスター 「 ... そうですね ... いつもなら、そんな感じでしょうか ... 」

男    「いつもなら ...?」

マスター 「 ... でもやはり ... 少し違いますね、今夜は」

男    「エ ...?」

マスター 「 ... 何と言いましても ... グラスがお一つですから ... 」





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posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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