2011年08月17日

canari 〜 カナリア 〜 -scene:2-






        SE:サンドリオン店内 -----

         :バーテンと女性客がいる -----


女    「(酔っている)お代わり、くださる?」

バーテン 「今夜はもう、その辺にされては ... 」

女    「どうして? 私はまだ飲み足りないんだけど ...?」

バーテン 「でも、次でテン・カウントですよ ... バカルディのお代わりが」

女    「じゃ、今夜はどこまでカウント出来るか、挑戦してみるわ」

バーテン 「マリさん ... 」

マスター 「そのままだと ... 大切な喉、壊しますよ、マリさん」

女    「何だ ... マスター、居たんだ ... 」

マスター 「今日は少し寄り道をしてたものですから ... こんな時簡になってしまって」

女    「このパーテンさんがいて、マスターも少しは助かるね」

バーテン 「私はパーテンではなく、バーテンです」

女    「あら、そうだった? ごめんなさい」

マスター 「(少し笑って)マリさんったら ... 」

女    「とにかくお代わり頂戴よ、パーテンさん、早いとこね」

バーテン 「(小声で)まったく ... 困った人だな ... 」

女    「そういうセリフってさ、お客に言うようなことじゃないよね、普通」

バーテン 「あ ... 聞こえましたか?」

女    「あなたは本当に、パーテンね ... 」

バーテン 「お客さんがそういうこと言いますか、普通」

女    「フーン、口だけは、一人前なんだ ... 」

バーテン 「どういう意味なんでしょうか? それは」

マスター 「そろそろそれぐらいにして ... 」

バーテン 「でもマスター ... 」

マスター 「マリさんのカクテルは私が作りますから、あなたはあちらでグラスを磨いてくださる
      かしら ... 」

バーテン 「 ... はい、承知しました ... 」   

女    「がんばってね ... パーテンさん」

バーテン 「ごゆっくりどうぞ、オキャクサマ」

女    「それはどうも、アリガトウ ... 」

マスター 「バカルディでよろしかったでしょうか? マリさん」

女    「エエ、お願いします ... 」

マスター 「かしこまりました ... 」


        SE:シェーカーにバカルディ・ホワイト・ラム(3/4)と
          ライム・ジュース(1/4)、グレナディン・シロップ(1tsp)が
          入れられ、シェークされる -----


女    「やっぱりマスターのシェーキングは、いい音がするわ ... 」

マスター 「お褒め頂いても、これが最後のオーダーですよ、マリさん」

女    「え ...? どうしてなの? マスター」

マスター 「この店では ... お客様にお出しするカクテル・カウントは、お一人様ナイン・
      ハーフまでと、決まっておりますので ... 」

女    「? ... どうしてそうなるわけ?」

マスター 「ナイン・ハーフ以上、口にされるカクテルは ... それはもうカクテルでは
      ありませんから ... 」

女    「それじゃ一体何なの ... ?」

マスター 「ただのアルコールです ... 」

女    「ただの、アルコール ... 」

マスター 「カクテルはその名前どおり、様々なスピリッツのハーモニーが奏でる、微妙な味わいを
      楽しんで頂く飲み物です ...
      ただ単に、酔うためだけに作られるものではありませんから ... 」

女    「マスター ... 」

マスター 「どうぞ ... 」


         :マスター、女の前にグラスを置く -----


女    「そうね ... そうなんだ ... 」

マスター 「今夜のカナリアは ... 少しお行儀が悪いようですね ... 」

女    「マスター ... 」

マスター 「あまり無理はいけませんよ ... マリさん ... 」

女    「マスター ... 実は私 ... 」


        SE:店のドアが開く -----


バーテン 「いらっしゃいませ」

マスター 「いらっしゃいませ、ようこそ ... 」

男    「 ... 捜したよ、マリさん ... 」

女    「ミタさん ...?!」





- Recommended menus 1 -
- Recommended menus 2 -
- Recommended menus 3 -

posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
blogramで人気ブログを分析 にほんブログ村 小説ブログ 脚本・シナリオへ
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。