2011年08月01日

pendule 〜 時 計 〜 -scene:1-





         :夜の街 -----

        SE:ジッポウの音 -----

         :男、タバコをゆっくりと一口 -----

         :やがて携帯電話が鳴る -----


男    「はい ..... ああ、私だ... ----- やっぱりそうか ... ----- なるほど、今夜か.....
      で、今どこに? ----- 北野のどの辺りだ? ----- わかった ..... 
      それじゃ今からそっちに向かう ..... ----- ああ、そうだ。---- それじゃ ..... 」


         :男、電話を切る -----


男    「..... サンドリオンか ..... 」


        *          *          *          *


        SE:一人の女が、サンドリオンへ訪れる / ドアの開く音 -----        


バーテン 「いらっしゃいませ ..... 」

マスター 「ようこそ ... いらっしゃいませ ... 」 

女    「(店内を見回し) ... ここ、サンドリオンっていうお店ですよね?」 

バーテン 「はい、そうですが ... 」

女    「(呟き)ということは ... まだね ... 」

バーテン 「何方か、お探しでしょうか ...?」

女    「いえ、そうじゃなくて ... 」

バーテン 「ああ ... それでしたらお待ち合わせですね ... 」

女    「ええ、まあ ... 」

マスター 「よろしければ、どうぞ ... 」

女    「ええ ... それじゃ、ここかまいません ...?」  

マスター 「どうぞ ... 」


         :女、カウンターの隅の席へ掛ける -----


バーテン 「... ご注文の方はいかがいたしましょう? ... 何かございましたら、お申し付け下さい」

女    「 ... そう ... じゃコルコバードを」

バーテン 「コルコバード ...?」

女    「もしかしてメニューには ...?」

バーテン 「いいえ ... そんなことはございません ... ただ、珍しいカクテルをご注文されたもの
      ですから、つい ... 失礼いたしました 」

女    「いえ、気にしないで下さい ... こっちこそ変わった注文してしまって ... 」

バーテン 「それでは早速 ... しばらくお待ち下さい ... 」


        SE:シェーカーにテキーラ、ブルー・キュラソー、ドランブイ(各30ml)が
          入れられシェークされる -----
         :やがてクラッシュド・アイスを入れたタンブラーに注がれ
          レモネードで満たし、ライムのスライスが飾られる -----


マスター 「失礼ですが ... よくお口になさるんでしょうか? このコルコバードを」

女    「ええ ... 好きなカクテルなんです ... でも、よくメニューにないからって飲ませて
      もらえない方が多いんですけどね ... 」

マスター 「このカクテルでしたら、それもありがちな事かもしれませんね ...
      何しろ日本では、あまり馴染みのないカクテルですから ... 」

女    「そう云ってたな ... 確かに」

マスター 「エ ...?」

女    「いえ、何でも ... 」

バーテン 「お待たせいたしました ... どうぞ」

女    「どうも ... 」

バーテン 「それにしても、よくご存知ですね ... このカクテルを」

女    「ええ ... 私もちょっとしたきっかけから知ったんですけどね ... 」

バーテン 「コルコバード ... ブラジルのリオデジャネイロにある丘の名前でしたよね」

女    「そう ... そしてそのコルコバードの丘には、高さ30mにも及ぶ巨大なキリスト像が
      建てられ、特に日没後は、ライトに照らされたその像が闇の中に白く浮かび上がり
      独自の雰囲気を醸し出している ... 」

マスター 「そこまでご存知とは ... かなりお詳しいんですね ... 」

女    「いえ ... 単なる好奇心からですよ ... だってこのカクテルのネーミング、他には
      ちょっとない感じだったから ... それに ... 」

バーテン 「 ... それに ...?」

女    「リオは私たちにとって ... 」


        SE:ドアの開く音 -----





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posted by マスターの知人 at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | ストーリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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